製品ごとに最適化した生産ラインを構築

コンプレッサーパーツの加工技術

東海精機の主要生産品目であるコンプレッサー部品は、自動車という過酷な環境で常に高圧に耐え、長期にわたって高い気密性を維持し続ける性能を要求される製品です。また、近年では軽量・省スペースという自動車設計のトレンドに倣い、車種ごとに限りあるスペースを有効活用するために部品の多様化が進んでいます。
当社はこれらの市場の変化に対応し、高精度なダイカスト技術と最小公差5ミクロンの加工精度でコンプレッサー部品に要求される品質に応えるとともに、独自の製造技術を駆使して柔軟な生産体制を構築。小型マシニングセンタを駆使した汎用性の高いセルラインを構築し、多品種少量生産品や生産変動の大きい製品のタクトタイムを最適化しています。

可変FH/RH/CE加工ライン

コンパクトなセルラインを構築し、多品種少量生産に対応。500種類を超えるコンプレッサー用部品の中から、重要に応じて柔軟かつスピーディーに生産しています。
可変FH/RH/CE加工ライン(磐田工場)
ハウジング加工ライン(浅羽工場)
シリンダー加工ライン(浅羽工場)

パワーコントロールユニットパーツの加工技術

ハイブリッド車に使われているパワーコントロールユニット(PCU)のケースは、コンプレッサー部品に次ぐ東海精機の主力製品です。コンプレッサー用部品とは機能・要求が大きく異なる製品ですが、当社ならではの提案を多く盛り込み、後加工の工程を極限まで減らした合理的な設計を特徴としています。例えばノックピンやユニオンパイプなど、従来は別体だった部品を一体加工することで、大幅に工程を削減。短納期化・コストダウンと同時に、一体化による強度・信頼性の確保を実現しています。さらにエンジンルーム内でユーザーの目に触れる箇所に位置するため、美観が求められる点もPCUならでは。表面粗さを抑えられるダイカスト製法のメリットを徹底追求し、切削や研磨といった後工程に頼ることなく要求精度を満たす「黒皮化」技術を追求し、お客様ニーズに応えています。

インコン加工ライン

溶湯の投入口から加工工程までを一直線で結ぶ、インコン加工ライン。月産20万台を数えるPCU部品のように、比較的工程が多い大型製品の高速加工を実現しています。
インコン加工ライン(磐田工場)